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猫の鼻づまりの症状~鼻づまりの治療方法
猫の鼻づまりの症状
猫はほとんど鼻呼吸のため、鼻がつまるとスムーズな呼吸ができなくなります。
ズーズーと荒く息をするようになり、苦しくなるとゴホッと口から息を吐き出します。
普段は鼻呼吸オンリーの猫も、鼻で呼吸することが難しいときは口で呼吸をします。
とはいえ慣れていない口呼吸では息が続きません。
寝ているときのいびきが大きいのも鼻づまりの症状です。
また鼻炎や風邪によって鼻がつまっている場合は、鼻水やくしゃみが多くなります。
ほかにも若い猫を中心に鼻腔頭ポリープなどの良性のデキモノができることがあります。
このポリープが大きくなると、鼻がつまってスムーズな鼻呼吸ができなくなります。
猫の鼻づまりが治らない
鼻づまりが治らない場合は、アレルギーの可能性があります。
鼻づまりを引き起こすアレルギーは、主に「通年性アレルギー性鼻炎」と「季節性アレルギー性鼻炎」があります。
通年性アレルギー性鼻炎はホコリやハウスダストなどのアレルゲンが原因で、1年を通して症状が続きます。
特定の季節に鼻づまりが酷くなる場合は、季節性アレルギー性鼻炎の可能性があります。
その代表がスギやヒノキによる花粉症です。
人間ほどではありませんが猫も花粉症を発症することが稀にあるとされています。
アレルギーは免疫反応に異常が発生し、本来は無害であるホコリや花粉を異物として攻撃することで引き起こされます。
アレルギーを発症すると、薬による治療で症状を抑えることはできますが、完治することはほとんどないとされています
猫の鼻づまりの解消法
鼻炎や風邪で鼻水がつまっている場合は、暖かくなると鼻水が溶けて楽になります。
逆に寒いとどうしても鼻づまりが酷くなります。
鼻づまりの症状が急に解消されることはありませんが、愛猫が少しでも楽に過ごせるように、部屋を暖かく保ちましょう。
アレルギー性鼻炎の場合は、身近な場所からアレルゲンを排除することで鼻づまりを緩和することができます。
部屋の掃除を徹底してホコリやハウスダストを取り除いてください。
またスギやヒノキの花粉が飛散する2~5月は窓を開けないようにして、代わりに空気清浄機を作動させましょう。
なおもし鼻にデキモノが見つかった場合、無理に取ろうとしてはいけません。
デキモノが潰れることで鼻の粘膜が傷ついて、大量出血や二次感染を引き起こすことがあります。
猫が鼻づまりと食欲不振の関係
猫は食事の際に臭いで安全な食べ物かどうか判断しています。
鼻がつまると嗅覚が弱るため、フードが安全であるか毒であるか判断することができなくなります。
食べても良いということがなかなか認識できないため、食欲不振が引き起こされてフードに口をつけなくなります。
とはいえ嗅覚が完全に麻痺しているわけではないので、臭いが強いフードには反応します。
比較的臭いが弱いドライフードは食べてくれなくても、臭いが強いウェットフードなら食べてくれる可能性があります。
また多くの猫はフードを口にしなくても水は飲みます。
ミルクやスープタイプのキャットフードを与えると良いでしょう。
猫が鼻づまりとくしゃみをしている
「猫カリシウイルス感染症」いわゆる「猫風邪」の可能性があります。
ドロっと粘り気のある鼻水や透明な鼻水が出るようになり、つまった鼻水を排出するために頻繁にくしゃみをするようになります。
鼻呼吸がスムーズにできなくなることで、ズーズーとつまりながら辛そうに呼吸したり、口を開けて呼吸するようになります。
また鼻づまりとくしゃみのほかに目やにや咳が酷くなります。
ほかにもハトの糞などに生息しているクリプトコッカスなどの真菌による感染症が考えられます。
健康な室内飼いの猫はほとんど感染しませんが、屋外に出る猫の場合は病気などで免疫力が低下することで感染リスクが高まります。
くしゃみや濃い鼻水などさまざまな症状を引き起こします。
猫の鼻づまりに良い薬
どの薬が適しているかは鼻づまりの原因によります。
素人治療は症状を悪化させてしまいます。
まずは動物病院で検査を受けて、鼻づまりの原因を明らかにする必要があります。
鼻炎による鼻づまりの治療には抗菌薬や抗炎症剤を、真菌による鼻づまりには抗真菌剤を、点鼻したり経口摂取させます。
アレルギーの場合はステロイド剤を投与して過剰な免疫反応を抑えることがあります。
猫の鼻づまりの治療方法
軽い鼻炎や通常の風邪による鼻づまりの多くは一時的なもので、特に治療を行わなくても自然に治まることがあります。
しかしアレルギーや感染症の場合は薬による治療が必要です。
鼻咽頭ポリープの場合は手術を行って切除します。
鼻で呼吸している猫にとって鼻づまりはとても辛い症状です。
愛猫が鼻づまりで苦しそうにしてるようでしたら、早めに動物病院を受診して原因を特定し適切な治療を受けてください。