猫が鼻をなめるのはなぜ?
猫が鼻を舐める原因は、気持ちを落ち着かせたい時によく見られるものです。
転位行動といって、違う行動をすることで不満を発散させます。
食事の後に、鼻を舐めている場合は、鼻の掃除や満足しているのではなく食事で消えた自分の臭い鼻に付けています。
困った時があった時も鼻を舐める習慣があり、気分転換を図るために鼻を舐めます。
緊張時も舌をだして鼻を舐め気持ちを落ち着かせようとします。
ストレスや不満がある場合も、鼻をなめる仕草が多くなるでしょう。
飼い主に対して鼻を舐める場合は、愛情表現や何かを訴えているケースが考えられます。
嗅覚に関しては、人間の数万倍はあるとされ、臭いを感じとる能力は優れています。
性フェロモンをキャッチするのも鼻を使います。
猫の鼻は、臭いを感じとる、呼吸をする、獲物などの動きを察知する、温度を測るなど重要な器官です。
鼻を舐めることで、気持ちを一度、冷静に保つ意味も含まれているのです。
猫の鼻が乾いているとどうなるの?
敏感に臭いを感じ取る為に必要な鼻ですが、眠い時や眠っている場合は鼻の分泌液も少ないため乾いているのが通常です。
寝起き時も乾いているケースがよく見られます。
起きている時は粘り気のある液体で湿っていて冷たい鼻をしています。
猫は味よりも臭いに敏感のため、臭いをかいで「上手いか、まずいか」を判断します。
鼻が乾いていれば獲物、敵、温度、臭いを敏感にキャッチできません。
起きている時に鼻が乾いている場合は何らかの疾患を疑いましょう。
猫の鼻息が荒い時はどんな時?
猫は鼻で呼吸をする生き物ですので、鼻息が荒い時は心理的なケースと物理的なケースの2種類があります。
興奮時は喧嘩などで興奮した時は「フンフン」といった鼻息をします。
落ち着けば通常の呼吸に戻ります。
何かしらの異物が鼻に入った時も鼻息が荒くなります。
また、寝ている時に「ブーブー」「スースー」「ピーピー」といびきをかく猫もいます。
寝ている時に大きないびきをしている場合は、鼻詰まりを疑います。
ウイルスが鼻に入り呼吸がしにくいため、鼻がつまっているサインです。
起きている時に、鼻水、くしゃみがあり鼻息が荒い場合は病気を疑いましょう。
アレルギーで鼻息が荒いケースが考えられます。
動物病院で検査をしますが、アレルギーの場合は投薬や食餌療法をしても完治が難しいのが現状です。
猫風邪、アレルギー、副鼻腔炎などの疾患がある場合も注意が必要です。
副鼻腔炎は、鼻詰まりが長引くと副鼻腔の中にまで広がり、悪化すると感染症につながります。
鼻息が荒いのが初期症状ですので見逃さないようにしましょう。
中には過呼吸で鼻息が荒くなる猫もいます。
・口を開けて呼吸をしている
・鼻を動かしながら苦しそうにしている
・お腹を上下させて呼吸をしている
・鼻腔が上下している
場合は過呼吸を疑います。
呼吸をすると首の付け根がへこむのも特徴で、激しい運動後やパニックになった場合にみられます。
また、ストレスや病気でも過呼吸になりますが、過去に嫌なことをされ同じ経験をした場合はなりやすいでしょう。
落ち着かなければ動物病院で酸素吸入をして落ち着くまで見守ります。
他に、呼吸器官疾患として肺炎や肺気腫も疑います。
鼻水、咳、下痢、嘔吐も見られるため、様子がおかしいと感じた場合は獣医師に相談をしましょう。
猫の鼻の色は変わる?
季節や温度で鼻の色が変わるケースがあります。
猫の鼻の色はメラニン色素の色で決まりピンク、茶色、黒の3色です。
被毛の色や目の色と関係があり鼻を含めて遺伝子によって決まります。
猫の鼻の中にはチロシナーゼという酵素があり、動きが盛んになると濃い色に変わります。
酵素の量で色が変わると言われており、濃く見えるのは夏に多くなります。
チロシナーゼは温度に敏感で、温度が低い冬はチロシナーゼの動きが鈍くなるため鼻の色がピンク色に見えます。
また、猫の鼻は多くの血管があつまる部分でもあります。
この血管が拡張、収縮することで鼻の色も変わります。
血管が拡大するのは温かい季節が目安となりますので鼻の色は濃くなります。
逆に血管が縮む目安は、寒い時期ですので鼻の色も薄く見えるでしょう。
このように猫の鼻は温度に敏感に反応しますので、鼻に通う酵素と血液の量、温度によりピンク色や赤色に変わります。
成長段階で鼻の色が変わるケースや、紫外線の影響でシミになる場合も考えられます。
猫が鼻をくっつける意味
猫が鼻をつけるのは「挨拶」にあたります。
敵対心がない相手に鼻をつけるため、猫同士の仲の良さも分かります。
猫同士で鼻をつけている場合は、性別関係なく親しいサインでしょう。
また、相手の臭いをかいで情報を得たり、興味がある物に対して鼻をつけたりする習性があります。
飼い主に鼻をつける場合は、信頼している証と何かを求めて鼻を付けているケースが考えられます。
ご飯などの要求時も鼻をくっつけてきますので、その場に応じて猫の状況を判断しましょう。