猫の寝る時間が増えた理由
猫の睡眠時間は1日12~16時間とされ、もともと寝ている時間が長い動物です。
ですが飼育の環境や老化の影響で、さらに寝る時間が増えることがあります。
外に出ない室内飼いの猫はエサを探したり縄張りを見回る必要がありません。
やることがあまりないため必然と寝る時間が長くなります。
実際に野良猫よりも飼い猫の睡眠時間のほうが長く、中には1日20時間以上寝る猫もいます。
愛猫の寝る時間が増えたのは、ストレスがなくなり穏やかに過ごしている証拠と言えます。
10歳を過ぎた猫の場合は、老化による影響が考えられます。
猫も人間と同じように老化によって足腰が弱るため、運動量が落ちて寝ている時間が長くなります。
猫の10歳は人間で言えば56歳にあたり、老猫と呼ばれる年齢です。
一般的には10歳を過ぎた頃から、少しずつ老化による影響が目立つようになります。
動くことが億劫になり、中には一日のほとんどを寝て過ごす猫もいます。
とはいえ老化には個体差があります。7歳くらいから老化が進む猫もいれば、10歳を過ぎても元気で活発な猫もいます。
当然ですが老化が早いほど、寝ている時間が長くなります。
猫の寝る時間帯っていつ?
猫は明け方と夕方に活発になる「薄明薄暮性」の動物です。
ですからそれ以外の時間、主に昼の時間帯は寝て過ごします。
ただし飼い猫の場合は、少しずつ人間のライフスタイルに合わせるようになります。
昼は寝ていることが多いことに変わりはありませんが、飼い主さんと同じ就寝時間に寝るようになり、起床時間に起きるようになります。
猫が寝る時痙攣する理由
寝ている猫をよく観察すると、体をピクピクと動かして軽く痙攣していることがあります。
これは人間でもよく見られる、浅い眠り(レム睡眠)から深い眠り(ノンレス睡眠)に移行したときに起こる生理現象です。
睡眠中も脳が活動していることを意味し、人間と同じように夢を見ていると考えられています。
ですが体を激しく揺さぶるように痙攣している場合は、何らかの発作の可能性があり要注意です。
前兆としてフラフラして真っ直ぐ歩けなかったり、よだれを垂らすなどの行動を見せることがあります。
病気の場合、脳に原因があるケースと内臓に原因があるケースに分かれます。
前者は「猫伝染性腹膜炎」や「脳梗塞」などの可能性があります。後者は「肝不全」「腎不全」「熱中症」などの可能性があります。
このようなときは猫の体を毛布などで包むことで、痙攣によって障害物に体をぶつけて怪我をするのを防ぐことができます。
発作は数秒~数分で止まりますが、もし5分以上続くようなら速やかに動物病院を受診してください。
猫が寝る場所を変える理由
猫はその時の気分で寝る場所をよく変えます。
大抵は居心地が悪くなったことが理由で、より快適な場所に移動します。
気温が低い朝方に日当たりの良い窓辺で寝ていた猫が、日中になって暑くなると日陰に移動するのがその典型です。
猫は暑さや寒さを避ける目的で一日に何度も寝る場所を変えます。
他にも同居猫が来たときに場所を移すことがあります。
どんなに仲が良い猫でも、窮屈に感じると寝床を変えることがあるようです。
飼い主さんは日当たりや室温に気を配るとともに、愛猫がそのときによって自由に寝る場所を選べるように、ベッドを複数用意しましょう。
寝るときは猫をケージに入れたほうがいいのか
基本的には寝るときに猫をケージに入れる必要はありません。
元気な猫の大半はケージに入れられるのを嫌がります。
無理やりケージに入れて強いストレスになっては本末転倒です。
できるだけ猫が自由に寝る場所を決められる環境を用意しましょう。
一方で猫をケージで寝かせたほうが良いケースもあります。療養中はケージに入れることで、他の猫を気にすることなく安心して眠れるというメリットがあります。
仲の悪い猫同士を一時的に引き離したい場合も有効です。
どちらかの猫をケージに入れることで喧嘩を防ぐことができます。