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犬の脱肛の戻し方・治し方・手術と治療費

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犬の脱肛について

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犬の脱肛について

犬の脱肛の戻し方(応急処置)

直腸脱には、
・直腸の粘膜だけが脱出する 「部分脱出(脱肛)」
・直腸が肛門を通り抜けて内側を表にして2層になって脱出する「完全脱出」
以上2種類があります。

どちらの場合でも、脱出してからの経過が短かければ潤滑剤(グリセリン、無ければ食用油やバターなど粘性のある食品)を腸に塗り、手でゆっくりと少しずつ元の位置に押し戻します。

押し戻すことが困難な場合には、舐めたり噛んだりさせないようにします。

エリザベスカラーや口輪があると便利です。

腸に炎症が起き更に壊死してしまうと、腸を切除する手術が必要になります。

腸は乾かないように、水(可能であれば生理食塩水)で湿らせたガーゼなどを当て至急動物病院を受診しましょう。

犬の脱肛の治し方

脱肛は手で押し戻すことが出来ますが、完全に正常な位置に戻せていないと排便が出来ずに短時間で再発します。

犬が暴れてしまう場合や力んでしまい戻せないケースでは、麻酔薬を使用することもあります。

手で押し戻す方法はあくまでも応急処置であるため、多くの場合では腸が脱出しにくくなるような外科手術が必要となります。

また、脱肛を再発させないためにも原因となった病気の治療が必要になります。

脱肛の多くは慢性的に激しくいきむような場合に発生するため、大腸炎などによる重度の下痢や便秘、消化管内に寄生虫が感染することなどにより起こります。

重度の下痢は、食餌の変更やストレスなどによる単純なものよりは、消化管系の病気や腫瘍などにより起こる場合が多いと言えます。

病気に対する適切な治療が必要です。

便秘では、排便する時のいきみが弱くなれば脱肛の心配は不要になります。

便を柔らかくさせるために、食物繊維の多い食餌を与える・水分をよく摂取させる・排便を促進するシロップ剤を与えるといった方法を行います。

適度な運動も効果的です。

消化管内に寄生する寄生虫には、回虫・鉤虫・鞭虫・瓜実条虫などがいます。

下痢や嘔吐を起こし、寄生虫を吐くこともあるので駆除薬を使用し駆虫します。

犬の脱肛の手術と治療費

肛門から脱出した直腸を潤滑剤を使い元の位置に戻した後、肛門を巾着袋のように縫合し、脱出しにくくします。

縫合後は、約1週間で抜糸します。

しかし、脱出してから長時間が経過し直腸が黒くなり、組織が死滅してきている場合には、直腸粘膜または直腸の壁全体を切除する手術を行います。

脱出が再発するケースでは、直腸や結腸をお腹の中に固定する手術を行います。

治療費は、治療を受ける動物病院や脱肛の状態などにより変わってきますが、一般的には一万~数万円ほどかかります。

脱肛の原因となる病気の治療もかかると考えましょう。

動物病院に直接問い合わせるのが確実です。

 



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